以下は、観鈴ちんのセリフのうち、好きなものの抜粋。
「なにかな。顔あった」
「わたし、生きるの不器用。今まで勉強さぼってたからかなぁ」
「ニワトリが、上に乗っかってるよ。あれはどうかな」
個人的には、こうした観鈴ちんのセリフのような部分は、このシナリオライターの真髄のひとつじゃないかと思ってます。ほかにこうしたセリフを書ける人はまずいないだろう、という意味で。 俺ねー、たぶん観鈴ちんが好きとかそういうんじゃないんですよ。ほんとは。 ほんとは、もっと好きなものがある。ただ、それは観鈴ちんを通じてしか得られなかったもので、 たとえばそんなようなもののかけらが、栗まんじゅうを二人で食べるシーンだとか、宿題をやってるシーンだとか、テレビを見ているシーンだとか、そういう部分に潜んでいるもので、俺はこれからそうしたものたちを、穏やかな祝福をもって扱えるような、そんな場所に行きたいんだと思います。 「最後は、どうか幸せな記憶を」という言葉が、呪詛としてでなく機能するような、そんな場所へ。